情報工学の進歩により、コンピュータの性能や通信品質、情報処理技術が大きく向上する一方、大量の情報に対応できる新しい情報処理技術の開発や、ネットワークの安全性向上など新たな課題も生まれてきています。これからの情報工学に求められるのは、これまでの研究をベースに、ネットワーク技術とソフトウェア技術を融合させ、独創的な情報活用の方法を模索・提案していくことです。
東京理科大学 工学部 情報工学科が育てるのは、情報技術に関する幅広い基礎力を身につけ、数理的な手法を応用し、人間活動を支援する安心安全な情報システムを創り出せる人材です。社会のさまざまな問題を解決し、快適・安全・進歩を世界に届ける情報のプロフェッショナルたちを送り出していく。そのために「情報を生かして未来のしくみをデザインする」力を培っていくのが、情報工学科の学びです。
01
問題の対象を数理的・物理的に把握する力を身につける
1・2年次は数学・物理および情報工学の基礎を学び、問題の対象を数理的・物理的に把握する力を身につけ、ソフトウェア、ネットワーク、数理といった情報工学を学ぶ上での基礎力を充実させます。
02
4つの専門応用領域をバランスよく学修する
3年次は、相互に密接につながっている「ソーシャルデザイン」「データサイエンス」「ソフトウェアデザイン」「インテリジェントシステム」の4つの専門応用領域を全員がバランスよく学修します。
03
PBL等の双方向の演習や実験を重視する
PBL(課題解決型学習)やアクティブラーニング(能動的学修)、ディスカッション等の双方向の演習や実験を重視します。
04
課題解決能力を養い、社会的能力を高める
4年次は1年間研究室に所属し、卒業研究に取り組みます。未知の問題に取り組む卒業研究では課題解決能力を養うとともに、コミュニケーション力やチームワーク等の社会的能力を高めます。
05
外国語能力と国際的視野を身につける
グローバル化する社会で通用する外国語能力と国際的視野を身につけるため、外国語教育にも力を入れています。3年後期と4年前期には技術英語の科目が用意されています。
1年次
情報工学を学ぶ基礎力を養う
微分積分、線形代数、物理学、情報工学概論、コンピュータサイエンス序論など、情報工学を学ぶ基礎となる科目を履修し、かつキャリアデザインなど技術者の基本となる科目を幅広く履修します。
2年次
情報工学の土台づくりを行う
情報工学実験、応用数学、論理回路、データ構造とアルゴリズムなど、情報工学を学ぶ土台となる力を養います。
3年次
専門領域を総合的に学ぶ
情報工学技術者として必要な知識と能力を養うため、各領域ごとに、より専門的な科目を学びます。
データサイエンス分野
ソフトウェアデザイン分野
インテリジェントシステム分野
4年次
卒業研究で独創性を身につける
各研究室に所属し、卒業研究に取り組みます。これまでにない視点で物事を捉える力と、自分の行ったことを他人に伝える力を養い、独創的で新規性のある研究、提案を行うことを目標とします。
ソーシャルデザイン(社会設計)的な立場で、現代の解決すべき課題に取り組みます。広く情報技術を応用し、教育、流通、医療・健康、災害対策などのシステムをデザインするとともに、これらに伴う新たなビジネスモデルを創出することが主なテーマです。
データサイエンス分野
さまざまな現象を理解するために情報を収集・分析します。そのために統計的手法や数理解析の手法を駆使し、データ量が飛躍的に大きいビッグデータを科学的に処理し、モデルを構築してさまざまなシステムに応用していくことが主なテーマです。
ソフトウェアデザイン分野
ユビキタス社会の実現など、多様な情報化社会を支える基盤技術として、高度なセキュリティを備えた情報ネットワークの高性能化・高機能化の実現を目指します。新しい分散処理、クラウド技術などを提案することが主なテーマです。
情報工学は、人間性豊かな社会の実現とその発展のために必須のもので、多種多様なメディア情報を創生・伝達・処理する新原理・新技術を創成、具現化することにより、豊かな未来社会の構築に貢献し、自然・人間・社会の調和した活動の基盤を創出・保全します。本学科では、ネットワーク技術、ソフトウェア技術をはじめとする情報工学の基礎を身に付け、各種の要素技術を融合し、人と社会に有名なシステムをデザインし、安全・安心な社会にするための技術開発と社会づくりを行う能力を育成します。