ソーシャルデザイン分野

今や家電製品をはじめ、身の回りのあらゆるものがコンピュータ化されています。しかし、どんなに情報技術が発展しようとも、主役は使い手である“人”です。単に機器を制御するだけでなく、人にやさしく、誰もが安全で便利に使える社会システムを構築し、人のコミュニケーションを支援するのがソーシャルデザインの目指すところ。教育、流通、医療・健康、高齢者支援、災害対策など、社会が抱えるあらゆる問題が研究対象となります。

SOCIAL DESIGN

SOCIAL DESIGN

講義風景1
講義風景2

教員メッセージ

赤倉 貴子 教授

赤倉 貴子 教授

利用者がより安全で便利に使える支援システムを設計し、社会の問題解決に挑む

利用者の行動を予測し、便利で安全なサービスや仕組みを考えるのがソーシャルデザインです。昨今、しばしば情報漏えいの問題がニュースになります。世の中には複雑なパスワードの入力を難しく感じる利用者は少なくありません。しかし、それでも情報機器を活用して遠く離れた人と話をしたいなど、さまざまな要求があるのも事実です。指紋採取などの不快感を与えないで、面倒さをなくし、利用者を正確に認識し、安全であらゆる人が恩恵を受けれられるシステムを考えるのは、大切な研究テーマとなります。また、子どもの学習データを活用した個々のレベルに合わせた教材の提供や、匠の技のデジタル・アーカイブ化による技術伝承の支援に取り組むこともできます。このように、よりよい社会づくりをサポートするシステムを設計し、社会のさまざまな問題解決に挑むことが今後ますます重要になってきます。

e-Testingの運用を助ける認証システム

コンピュータテスティング(e-Testing)では、受験者が本人であることを確認する必要があります。赤倉研究室ではペンの角度や筆跡、筆圧による認証システムの開発に取り組んでいます。本人認証は、不快感を与えたり、手間のかかる手法だと協力を得られませんが、普通の動作から自然に認証用のデータが取得できれば、その点を解消でき、安全性の高いシステムの構築が可能になります。ちなみに筆記による認証の精度は高く、約90%となっています。

E-Testingの運用を助ける認証システム

予想される進路

ヒューマンコミュニケーション能力を生かし情報系企業、金融、保険、運輸、マスコミ関連企業など