ソフトウェアデザイン分野土屋 文彦 さん

画像解析を通信分野に応用して効率の良い高速通信を実現する

現在、Wi-Fiでは主に5GHz帯が使用されていますが、将来的にはさらに高い周波数の電波を使用しようとしています。しかし、高周波の電波は届きにくく、それを改善するための電波の伝わり方（電波伝搬）を制御する研究が盛んに行われています。通常は事前に送り手と受け手の間で情報のやり取りをして伝達経路を把握・制御しています。これに対して、私が検討しているのは電波を反射する装置にカメラを接続し、画像から送受信者の位置情報を推定する方法です。位置がわかれば自律的に電波が反射でき、事前のやり取りを省いた効率的な通信の実現が可能だと考えています。位置情報の推定の精度など、解決すべき課題はいろいろありますが、多くの研究者としのぎを削りながら最先端のテーマに取り組むのはやりがいを感じます。